記事一覧

4.災害対策[自助]

 災害は、障害の有る無し、老若男女に関わらず誰もが一斉に等しく襲ってくるものです。障害者だからと言って、優先的に救援が来るわけでもなく、ましてや、被災を免じてくれるはずもありません。見えない、見えにくいということが、被災したときにどのような不利益や不便さが加わってくるのかということを、自身で考える必要があります。
 一般的な防災対策として、日常備蓄(飲料水や、保存のきく食品などや常備薬などを普段から備えておくこと)と、非常持ち出し品の備えなどを準備しておくことが必要であることや、生活域での一時避難場所や、避難ルートの確認などを行っておくことなどを、「防災ハンドブック、東京防災」などでも呼びかけられています。
 それらに加えて、私たち障害当事者は、個々の障害に応じた準備も必要になります。音声時計や、白杖、眼鏡やコンタクトレンズの予備や、必要な薬を確保するための「お薬手帳」なども準備しておくことが賢明だといえます。ヘルプカードを準備しておくことで、周囲の手助けや配慮を受けやすくすることも、自らだけのことでなく、支援者が円滑に支援をできるようにするという意味で、私達からの配慮を示すことになるのではないでしょうか。

<ブログ内関連記事>
防災ハンドブック「東京防災」視覚障害者への配慮について
ヘルプカードとヘルプマーク[府中市障害者福祉、及び東京都福祉保健局]

★私たち自身(視覚障害当事者)のそなえ、★
<以下は、東京都心身障害者福祉センターより出されている、『目の不自由な方のための災害時初動行動マニュアル』から引用しています。>

3 目の不自由な方へ 

(1)日ごろの備え                              
地域の人たちに自分の障害について知ってもらうことが大切です。
・視覚障害者だと理解してもらうには、白杖を持つことが一番です。
・「災害時要援護者名簿登録制度」について、住まいのある区市町村に確認する。
・地域の防災訓練に積極的に参加する。担当者と援護方法などを話し合う。
・避難方法や連絡手段を家族などと話し合う(災害用伝言サービスの利用など)。
・災害時に役立つグッズ(携帯電話とアダプター・携帯ラジオ・ホイッスル)を使い慣れておく。
・自宅での事故やけがを防ぐために、窓ガラスなどに飛散防止フィルムを貼る。家具や家電製品に転倒防止器具をつける。

(2)災害が起きたら                             
a 地震が起きたら
 ・あわてた行動は絶対にしないこと。
・安全な移動手段が確保できるまでは、その場に待機する。
・揺れが落ち着いたら、家族や近所の人に自宅内や外の状況を可能な限り確認してもらう。
・すぐ持ち出せるよう、避難セットを手元に置く。(見出し4の災害時に役立つ情報 の4-3避難セット 参照)
・水道が使えるようなら、断水に備えて、容器や風呂に水を貯めておく。
・職場や外出先にいる時は、「自分の見え方(障害状況)」を説明して、 周囲の人に積極的に支援を求める。

b 火災や津波が起こったら 
大声で助けを求め、支援者に安全な場所への誘導を依頼する。
・一人で、消火活動をするのは危険です。
・より高い、安全なところに逃げられるように、日ごろから「津波避難ビル」などを確認しておく。

(3)避難所で             
「見えないこと」やどのような支援を希望するかについて、 周囲の方や避難所の責任者に積極的に伝えることが重要です。
・避難所で一番コミュニケーションをとりやすい人にサポートを依頼し、トイレの場所や使用上の留意事項を確認する。
・支援者と相談しながら自分でできることや役割を見つけ、動かないことによるエコノミークラス症候群を予防する。

4 災害時に役立つ情報 

(1)ヘルプカード(防災カード) 
■あなたの命を守る大切な情報を、カードに記入して携帯しましょう。
(記入内容の例)
名前
生年月日
血液型
緊急連絡先
かかりつけ病院の連絡先
服用している薬の種類や量
医療的な配慮が必要なこと
健康保険証(種別、記号、番号)
身体障害者手帳番号など

(2)見え方説明カード 
■弱視の場合、その見え方は様々です。自分の見え方を具体的に記入した説明カードを作って、いつでも誰にでも理解してもらえるように用意をしておくことは大切なことです。
(説明文の例)
・視野が狭く、中心の視力はあるので視野に入ったものは比較的遠くまで見えますが、真横や足元が見えず、一人で歩くことが困難です。
・色弱のため同系色の見分けができず、木漏れ日のような光や、石段などのような不規則な階段が苦手です。
・明暗順応が悪く、急に明るいところや暗いところにいくと、全く見えなくなってしまいます。
・視線や顔の向きを相手に合わせられず、誤解されてしまうことがあります。

(3)避難セット 
■自分に必要なものを持ち出せるように準備しておきましょう。
(避難セットの例)
白杖のスペア
特殊レンズや特殊コンタクトレンズのスペア
身体障害者手帳や健康保険証や「お薬手帳」のコピー       
常時服用している薬の予備(5日分)
「防災カード」
「見え方説明カード」
飲料水・非常食
携帯ラジオ(手回し充電式、電灯、非常サイレンなどの機能付きのもの)
音声時計
生理用品・タオル・下着・ティッシュペーパー・ウェットティッシュ
軍手・乾電池・簡易カイロ
雨具・上履きなどの靴
現金(小銭を多めに)
その他必要と思われるもの(盲導犬用のドックフードなど)

(4)非常食などの備蓄                       
災害直後は誰もが混乱しています。
避難所で、障害者に配慮した支援体制が整うまで、ある程度の時間が必要なこともあります。
避難セットとは別に、1週間から10日くらいは自宅で生活できるように非常食(一度試食して、食べやすい物)・飲料水・簡易携帯トイレなどを準備しておきましょう。


<引用ここまで>




[カテゴリー⑦ 視覚障害者と防災対策]
| <前の記事へ(3)> | <次の記事へ(5)> |

視覚障害者の防災対策に関連するリンク集
1.
「目の不自由な方のための災害時初動行動マニュアル」…東京都心身障害者福祉センター編

『目の不自由な方が大災害に備え適切な行動をとることによって、命を守り、必要な支援を受けられるための手助けになることを願ってこのマニュアルを作成しました。
このマニュアルを目の不自由な方に繰り返し読んでいただき、災害に対する心構えを知り、できることから準備を始めてください。
 「視覚障害」についてよく知らない周囲の方々に、目の不自由なことで災害時にどのようなことに困り、どのような支援や介助が必要なのかを自ら発信し、伝えるための参考にしていただけたら幸いです。
 あなたの大切な命を守るのは、あなただということを理解していただき、このマニュアルを活用してください。』
ALIGN="right"<東京都心身障害者福祉センターより>



ALIGN="left"
2.
視覚障害者だけでなく、様々な障害の特性に応じた「防災マニュアル」が、東京都心身障害者福祉センターのホームページに紹介されています。
防災のことを考えてみませんか  ~防災マニュアル(障害当事者の方へ)~東京都心身障害者福祉センター

3.
日本ロービジョン学会からも、見えない、見えにくい方のための災害対策リーフレットが発行されています。ダウンロードして自ら読んだり、周囲の方に理解を持ってもらうために配ったりするなどしてください。
日本ロービジョン学会:災害対策情報


4.
「災害時要援護者をみんなで守ろう」…東京都防災ホームページ
災害時要援護者名簿(避難行動時要支援者名簿)の活用で、自らの命を守る備えをしておきましょう。

5.
災害に備えて 東京都府中市ホームページ

6.
災害時要援護者名簿へご登録ください 東京都府中市ホームページ

関連記事

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール

fuchushikaku183

Author:fuchushikaku183
ヘルプカード(画像)

 私たちは、東京都府中市内に在住する、目が見えない、見えにくいという障害を持つ当事者とその家族、そして、様々なサポートをしていただいている方々で活動をしています。
 市内には、およそ500人余りの視覚障害者がいるとされています、その他にも、障害未満の“ロービジョン”の方々を含めると、その数はさらに増えることとなります。府中視覚障害者福祉協会(府中視協)は、府中市内で生活する、視覚障害者のQOL(quality  of life:生活の質)の向上と、障害への理解を深めていただくための活動、及び、障害を持つ当事者とその家族の親睦を図り、日常生活での悩みや困りごとを共有して、その解決を図るために会員相互で協力し合い、共助では、補いきれないようなことについては、市政や福祉に働きかけて私たちの暮らしに反映させてゆくことをモットーにしています。

 視覚障害とは、単に、目が見えない、見えにくいということだけではなく、そのことにより、日常生活や、就労、就学などにおいて、様々な制約や不利益など、社会的障壁によって生じることによる障害であるといえます。

 私たち府中視協は、日々の活動を通して“障害が有る無しに関わらず、誰もがいつまでも安心して暮らし続けられるまちづくり”を、市民の皆様とともに、進めてゆきたいと思っています。
 もし、あなたの身近に、目が見えにくい、見えないことで悩んだり、困っているような方がいらっしゃいましたら、お声掛けをしていただき、私たち府中視協のことをお伝えください、また、私達とともに活動をしてみませんか?

 府中視協では、障害当事者やそのご家族で会員として一緒に活動したい方、ならびに一緒に活動を手伝っていただけるボランティアさんを募っています。
 バス旅行や、市内の歴史散策、盲卓球体験会など親睦行事のほか、視覚障害の理解をより深めるための講演会や、日常生活をより便利にするための講習会などを行っています。

 このブログでは、こうした活動の報告や、視覚障害をより知っていただけるような記事を綴ってゆきたいと思っています。