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視覚障害者の読書


 視覚障害者の読書には、点字図書や、録音図書があります。いずれも一般の書店では、販売されていませんので、日本点字図書館で製作されたものや、各地の点字図書館で製作、所蔵されている点字図書や録音図書を借りて、または、購入して読むこととなります。
 図書の借り方は、点字図書館から直接借りる方法と、インターネット上のサピエ図書館から、ダウンロードしたり、貸し出しの申し込み(オンラインリクエスト)したりすることができます。
 また、弱視者の場合には、普通の書籍でも、拡大読書器を使うことで読むことができます。

★点字図書★
 点字は、6つの点の配置で音を表しています。19世紀の中ごろにフランスで6点点字が考案され、1854年にフランスでの正式な文字として認められ、視覚障害者(児)の教育にも大きく寄与してきました。
 日本では、1890年(明治23年)に、東京盲学校(現、国立筑波大学付属視覚特別支援学校)教諭の石川倉次により考案された6点点字が、1901年(明治34年)の官報に「日本訓盲点字」として発表され、これにより、6点点字が日本における公式な文字として公認されました。

 点字は、縦3列、横2列を1ますと数え、1ますまたは、2ますで1つの音(文字や数字)を表しています。文章は横書きで、読むときは右から人差し指の腹で軽く触れて読んでゆきます。読むスピードは、点字の習得機関により様々ですが、慣れた人では、普通に本を読むのと変わらない速さで読んでいます。

 点字図書は、仮名文字だけで書かれているものなので、通常の漢字仮名交じり文で書かれた図書よりもページ数が必然的に多くなります。1ページの厚さも厚くなるので保管にもかなりの場所を取ることとなります。
 最近は、データ化も進み、必要な時に点字プリンターで出力できるようにもなってきました。

 書籍の点訳には、日本点字図書館などでの、点訳ボランティアなどにより支えられています。

★録音図書★
 朗読者により録音された図書で、声で聴く図書です。点字に慣れていない中途視覚障害者にとっては、とてもありがたいものです。
 かつては、カセットテープに録音されていましたが、現在では、デイジー形式でCDに録音されたり、データとしてクラウドからダウンロード、または、オンデマンドで聴いたりすることができます。
 デイジー図書は、見出しやページの移動や、スピード調整なども容易にできるので、効率よく読書ができます。デイジー図書の再生には、専用の最盛期が必要となります。(日常生活用具のポータブルレコーダーの品目で給付を受けることができます。)

※デイジー(DAISY)とは、Digital Accessible Information Systemの略で、視覚障害などで活字の読みが困難な人のために製作されるデジタル図書の国際標準規格です。

 録音図書には、書籍の朗読だけでなく、映画の音声に、場面の解説を入れた、「シネマでいぢー」もあります。

 書籍の朗読には、日本点字図書館をはじめ、全国各地の朗読ボランティアさんにより支えられています。

 ★電子書籍★
 電子書籍の中には、スマートフォンや、タブレット端末で内容を音声で読み上げることができる者もあり、視覚障害者でも利用できるようになってきました。
 しかし、すべての電子書籍が、読み上げできるわけではありません、画像での表示や、ファイル形式によって読み上げに対応しないものもあるようです。
 また、読み上げには、テキスト情報を機械的に読むので、漢字を正しく読めない場合もあります。とくに、人名などは、様々な読み方があるので、フリガナが必要になります。電子書籍のテキスト情報の埋め込み方にも、音声読み上げに対する配慮が求められています。
(例:同じ感じでも読み方が違う場合、「羽生(ハブ)と(ハニュウ)」や、「麻生(アソウ)と(アザブ)」、「錦織(ニシキオリ)と(ニシコリ)」など)

★その他★
 その他に、人的な支援として、対面朗読もあります。新聞や新刊本、最新の専門書や論文などは、点訳や、録音図書の完成を待っていると時間がかかってしまいます。このような場合には、対面による朗読のサービスを受けることができます。
 府中市立中央図書館でも対面朗読を申し込むことができます。

点字図書や録音図書の貸し出しなどについては、日本点字図書館のホームページを、ご覧ください。
問い合わせ先:日本点字図書館
      住所:〒169‐8586 東京都新宿区高田馬場 1‐23‐4
      電話:03‐3209‐0241(代)
      FAX:03‐3204‐5641
サピエ図書館は、全国の点字図書館などで所蔵されている点字図書や、録音図書のデータベースから、点字データや、デイジーデータをダウンロードしたり、点字図書や、デイジー録音CDなどの貸し出しを申し込んだりすることができます。視覚障害者手帳をお持ちの方は、無料で会員登録ができ、サービスを利用できます。
問い合わせ先:サピエ事務局
      電話:06-6441-1078
      FAX:06-6441-1066
サピエ東京サポートセンター(株式会社ラビット)
     サポートセンター専用電話:050-5804-0367
      電話による受付時間:火~土曜日 10時~17時(祝祭日を除く)

 府中市立中央図書館も、サピエの施設会員になっていますので、点字図書や録音図書の貸し出しの取次ぎを行っています。
問い合わせ先:府中市立中央図書館
      住所:府中市府中町2丁目24番地(ルミエール府中)
      電話:042-362-8647
    府中市立図書館のハンディキャップサービスも参照ください。
     中央図書館ハンディキャップサービス担当
      電話: 042-362-8647

府中市内の点訳ボランティアや、朗読ボランティアについての問い合わせは、
府中市社会福祉協議会・府中ボランティアセンターへ、お問い合わせください。
      住所:府中市寿町3-2
      電話:042-364-0088
      FAX:042-362-9090

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 私たちは、東京都府中市内に在住する、目が見えない、見えにくいという障害を持つ当事者とその家族、そして、様々なサポートをしていただいている方々で活動をしています。
 市内には、およそ500人余りの視覚障害者がいるとされています、その他にも、障害未満の“ロービジョン”の方々を含めると、その数はさらに増えることとなります。府中視覚障害者福祉協会(府中視協)は、府中市内で生活する、視覚障害者のQOL(quality  of life:生活の質)の向上と、障害への理解を深めていただくための活動、及び、障害を持つ当事者とその家族の親睦を図り、日常生活での悩みや困りごとを共有して、その解決を図るために会員相互で協力し合い、共助では、補いきれないようなことについては、市政や福祉に働きかけて私たちの暮らしに反映させてゆくことをモットーにしています。

 視覚障害とは、単に、目が見えない、見えにくいということだけではなく、そのことにより、日常生活や、就労、就学などにおいて、様々な制約や不利益など、社会的障壁によって生じることによる障害であるといえます。

 私たち府中視協は、日々の活動を通して“障害が有る無しに関わらず、誰もがいつまでも安心して暮らし続けられるまちづくり”を、市民の皆様とともに、進めてゆきたいと思っています。
 もし、あなたの身近に、目が見えにくい、見えないことで悩んだり、困っているような方がいらっしゃいましたら、お声掛けをしていただき、私たち府中視協のことをお伝えください、また、私達とともに活動をしてみませんか?

 府中視協では、障害当事者やそのご家族で会員として一緒に活動したい方、ならびに一緒に活動を手伝っていただけるボランティアさんを募っています。
 バス旅行や、市内の歴史散策、盲卓球体験会など親睦行事のほか、視覚障害の理解をより深めるための講演会や、日常生活をより便利にするための講習会などを行っています。

 このブログでは、こうした活動の報告や、視覚障害をより知っていただけるような記事を綴ってゆきたいと思っています。