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視覚障害とICT(Information and Communication Technology)


 現在では、ICT(情報通信技術)が目覚ましく発展し、視覚に障害が有り、見えにくいことや、見えないということがあっても、パソコンなどのIT端末を使い多種多様な情報を収集したり、発信したりすることができるようになってきました。
 これには、パソコンなどの画面の文字を拡大したり、ハイコントラスト(白黒反転)したり、画面の文字を音声読み上げさせるなど、することで可能になっています。

 かつては(現在でも点字は重要ですが、)、盲人の文字として「点字」が用いられていました。点字は、かなや数字、アルファベットを表記しますが、漢字表記は、一般的ではありません(漢点字には、長谷川貞夫式六点漢字、川上泰一式漢点字、があります。)。また、点字を習った者以外は、読むことが困難です。こうしたことから、視覚障害者の中には、見える人に対して、手紙などのやり取りができず、文書のやり取りにコンプレックスを感じている者もいます。こうした人たちにとっては、ICTの利活用は、普通の文字を手に入れ、自らの思いを広く発信してゆけるツールとして、とても重要になっています。
 また、中途失明で、文字を失った者にとっては、それを取り戻すという意味で、ICTの利活用は、欠かせないものと言えるのではないでしょうか。

 視覚障害者のパソコン利用には、文字の拡大やハイコントラストなどを利用し画面を見やすくする方法と、画面の文字を読み上げる方法、それと、その両方を併用する方法があります。

★見やすくする★
 視覚障害の程度が比較的軽い場合には、パソコン本体にあるユーザー補助機能で、文字の拡大や、画面のハイコントラストの設定ができるのでそれで間に合うかと思います。
 しかし、眼を通常より酷使することとなるので、読み上げの機能も併用する方が望ましいかと思われます。(私自身の経験から、)

★画面を読み上げる★
 画面の文字を読み上げるためには、スクリーンリーダーソフトを使います。
 視覚障害者のパソコンユーザーで最も多く使われている読み上げソフトとして、
PC-Talker(開発元:高知システム開発
JAWS for Windows(Freedom Scientific社製:国内代理店有限会社 エクストラ
などが、あります。
 また、紙に印刷された文字をスキャナした場合には、スクリーンリーダーだけでは読み上げることができません。画像としての文字をテキスト化するOCRソフトが必要になります。
読み上げと相性が良いOCRソフトとしては、
MyRead(開発元:高知システム開発)などが使われています。

★ウェブアクセシビリティ(web accessibility)★
 視覚障害者へのウェブアクセシビリティを考慮するうえで、最も重要となることは、“テキスト情報”と“キーボード操作”です。
 ウェブサイトによっては、独自の音声ガイドを設けているような場合もありますが、その場合には、スクリーンリーダーの音声と被ってしまうこともあり、かえって不便なこともあります。基本的には、テキスト情報が整っていれば、全盲の場合は、音声読み上げで、弱視者の場合には、拡大でおおよそ対応できます。
 リンクボタンや、ロゴなどには、代替テキスト情報を入れることで画像の概要を知ることができます。また、PDFやFlash、グラフィカルなインターフェースなどを提供される場合も、それぞれにアクセス可能なテキスト情報を整備する必要があります。
 また、マウス操作でしか動作できないようなサイトでは、その先のページや操作ができなくなります。ウェブ作成者は、マウスを外した状態で動作できるかの確認もしてほしいと思います。
 また、見出しタグを用いることで、目的の場所に移動しやすくなり、アクセシビリティ向上につながります。
【参考:Webのアクセシビリティ向上についてby 高知システム開発】


※、ICTの発達は、[視覚障害者の就労、広がる可能性]に、大きく貢献しています。

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